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新任職員へのメッセージ …小林委員長


 台東区職員労働組合の執行委員長の小林です。

まずは入区おめでとうではなく、台東区選んでありがとうございますとお伝えします。

 皆さんもご存じのように、今、公務員離れが深刻になっています。その理由はいろいろとあると思いますが、ひとつには、民間との賃金格差があります。

先日のニュースでは、人材確保のため、新卒初任給30万円台の企業が増えているとのことです。

国、自治体もようやく新卒初任給をあげはじめ、おそらく皆さん多くは、募集時に提示された初任給に比べ、2万円以上あがっていると思われます。


でも賃上げには、裏があって、まずは民間、公務員とも、中堅、ベテランの賃上げは、わずかであることです。このあと、各職場で皆さんを指導役となる、中堅、ベテラン職員はわずか月額1000円の賃上げの者も少なくなく、物価高騰に全く追いついておらず、子育て世代にとっては大変厳しい賃上げとなりました。

マスコミでは、今年の春闘も大企業を中心に高い賃上げと言われていますが、

平均しての数字であり、若い職員の給与が上がった分、中堅、ベテランは割を食っている状況です。

 民間では、その後の給与は成績に応じてあがっていく、仕組みで、最初はよいかもしれませんが、その後はどうなるのでしょうか。内部留保をなくして賃金が上がることはよいことですが、民間の結果至上主義には大きな危険性をはらんでいます。


さすがに公務員での賃金逆転現象は起きていないのですが、民間とは違い、公務員は売上、利益という考え方になじまないところが多くあります。

 私は長く生活保護の仕事で、今は、 危機災害対策課です。いずれの課も、区民の命 財産 権利を守る、自治体として大切な業務ですが、成績、結果は見えにくいです。だからこそ公務員には終身雇用とともに、民間の給与水準をペースとしたしっかりとした賃上げが必要となります。

いきなりこのような話をして申し訳なく思うのですが、これが実態です。

私たち、労働組合は、このような賃上げや職場環境の改善に向けて、労働者の権利として、雇用者である区と話し合いを行っています。

先ほど、私たちの仕事は、区民の権利を守る仕事と話しましたが、労働者としての

自分の権利を守れない、主張できない職員が、区民の権利をどこまで守れるのでしょうか。

 

今、台東区だけでなく、労働組合に加入する方が減っています。おそらくこれから配属される職場でも、清掃、保育園以外は組合に入っている方は本当にわずかです。組合に入っても入らなくても、給与変わらないと、組合費取られるだけ、損だと

考える職員も多くいます。

組合は、様々な活動を行うため、給与に応じて組合費をいただいています。皆さんであると、1500円ぐらいでしょうか

 組合活動や賃上げは大切だと感じている職員も多いのですが、加入はしない、人任せの方が増えていて、大変残念と感じています。このあと、特別区研修があるので、他の区の様子も聞いてもらえばと思います。


 また政治的な立ち位置を気にする方もいます。全国組織の労働組合には支持政党がありますが、台東区職員労働組合は、長く中立として、全国組織に加入していません。

区に物申す職員は、出世できないと思われますが、全く関係ありません。元組合員の管理職は多くいますし、台東区はそのような度量がせまい区ではありません。


 さて今日から育児・介護休業法が改正されました。

働きやすい 働いてよかったと思える職場にしたいという気持ちは、区も労働組合も一致しています。これらが改善されることは、モチベーションもあがり、区民サービスの改善につながってきます。

少し固い話になってしまいましたが、賃上げや労働環境の改善を人任せにしない、我が事として、主体的な取り組みが大切で、労働組合での活動となります。労働条件、環境で、職場の同僚、上司に聞けない、聞きにくい場合は、組合にご相談ください。組合員でなくても大丈夫です。組合を通じて改善できる場合もあります。

私は採用されて30年を過ぎ、少しクタビレテてきますが、公務員になってよかったと感じています。皆さんも30年後、是非、そのように感じる働き甲斐がある公務員生活であってほしいと願っています。

 それでは、 改めて入区おめでとうございます。

区民サービスの向上のため、皆さんと一緒に一生懸命に職務にあたりましょう。

 ご清聴ありがとうございました。

 


副編集長  花子

好きな食べ物

 乾燥パパイヤ

好きなこと 昼寝